勘の良い人でなくても推察できる通り、僕の使用パソコンはWindows XPで、IMEはWindows95時代からずっと変換効率を考慮してジャストシステムのATOKなのだが、なんとこのほど検索エンジンでおなじみのGoogleからオリジナルの日本語変換IMEが公開された。→ダウンロードページ
早速インストールしてみたが、何故か動かない。やはりベータ版だからか……などと少し落胆したのだが、めげずにいろいろといじっていたところ、たまたま目についたコントロールパネルの「地域と言語のオプション」の中の「テキストサービスと入力言語」→「詳細なテキストサービスをオフにする」に入っていたチェックを外した時点でうまく動作するようになった。
で、実際の使用感だが、ATOKと比べても文字入力がもたつくような感じが無く、かなり軽い印象がある。おまけにネット上からかなりのキーワードを引っ張ってきて辞書を構成しているらしく、哲学用語やら仏教用語、芸能人を含む人名から2ちゃんねる用語あたりまでかなり幅広くカバーできているようだ。最近はネット上のサービスだけでなく「Android」や「Chrome OS」などのプロダクトにも進出しているだけに想像できなくはなかったのだが、「Android」や「Chrome OS」で懸念されていた日本語変換機能についてあっさりと、それもハイレベルな回答を示してみせるあたり、やはりGoogleはただ者ではないという感じがする。
一方のジャストシステムのATOKはこのところほぼ進歩がなく、付加機能の度重なる追加でお茶を濁しているような印象が強かったので、もしかしたらこれはもはや現在のATOKの開発部隊の限界なのかもしれない。ジャストシステムも最近はxfyも一太郎もぱっとしなかっただけに、キーエンスに買収されて創業者夫妻が事実上更送されて以降どうなるのか先行きが興味深い。若かりし頃のNECのPC-9800の時代におけるジャストシステムの持て囃されぶりを遠くから見ていた人間からすれば、誠に寂しい限りである。