夜、窓を開け放したままでいたら、瀕死の蝉が部屋に飛び込んできた。
もう満足に空を飛ぶことも出来ないらしい。
そろそろ夏も終わりだ。
久しぶりに晴れた。
カーテンに当たる光に気がついて窓を開けると、 雲の隙間から青空と日の光が見えてきた。
僕はそんな外の景色を見ながら朝食を済ませ、 そういえばそろそろ部屋の掃除をしないといけないな、とか、 読まないで溜まっている本もさばかないといけないな、とか、 そんなことを考えながら、会社へ行くための身支度を始める。