Appleマニアには毎度おなじみ、サンフランシスコはモスコーンセンターにて毎年行われる開発者向けの年次カンファレンス「Worldwide Developer Conference 2009(WWDC 2009)」において、AppleがiPhoneの正式なアップデートと新機種を発表したようだ。
既存のiPhoneユーザーからすれば、注目はまずはiPhone 3GのOSアップデートなわけで、どうもそれは6月17日に全世界同時にダウンロード配布が開始になるようだ。
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ソフトバンクがメール関係の工事を17日ぐらいに向けて断続的に行うという複数の言及がすでにいくつものブログにあったので、即時配信は最初から予定にはなかったのかもしれない。ともあれこれでさらに便利なアイテムになるだろうことは想像に難くない。
個人的にうれしいのは、Bluetooth(←何度見ても変な名前だ)のA2DP対応で、つまり従来の携帯用Bluetoothワイヤレスヘッドセットだけでなくオーディオ用のBluetoothワイヤレスヘッドフォンが使えるようになるわけだ。実はすでにフィリップスの「HT820」を個人的に所有していて、恥ずかしいデザインとチープさ故のダイナミックレンジの狭さはさておき(笑)、ケーブル接続で生じるような音の遅れがほぼ無いワイヤレス特有の高速サウンドがけっこう気に入っているのだ。もちろんワイヤレスなのでそのままトイレに行ったり料理や掃除をしたりも可能なわけで、つくづく「音質とデザインさえよければ……」と思ってしまう代物なわけだが、それが今回のアップデートによってiPhoneから使えるようになるわけで、これは通勤中のiPhone操作も格段に楽になることだろう。もちろん外出用には別のヘッドフォンを買うしかないのだが……。是非とも関連各メーカーにはイケてるデザインで高音質のBluetoothヘッドセットを早急に開発・投入していただきたいものである(笑)
それ以外にも今回のアップデートではいろいろな機能が追加されているようなのだが、開発者向けに大量の機能も追加されているようなので、真価が発揮されるようになるのは対応アプリが出そろう、もうしばらく先のことになるようだ。個人的には "Push Notification Service" で届けられるメールの着信メッセージの際に、自由な着信音を設定できたり音を消したりできないのかと思っているのだが、そのあたりはあまり言及されていないようなので、ダウンロード開始まで待つしかなさそうだ。
新機種「iPhone 3GS」について言えば、まぁしかし一部のブログなどで「流出画像入手!」「廉価モデルは多色展開?!」「マイクの位置が変わってる!」とか言っていろいろ出回っていた「アレ」とか「アレ」とか「コレ」とかはいったいなんだったのでございましょうか??と言いたくなるような、実に地味で渋いアプローチで、本体デザインは解像度どころかパーツ類の配置も厚みさえも変更が無く、ただ純粋にコアを高速化して内蔵デジカメを高画質にしビデオ撮影・編集機能を追加、そしてデジタルコンパスを搭載しただけのように見える。食指はそそられるものの、現行機種でもそんなに不満があるわけでもないわけで、使い勝手は実機待ちで、あとはソフトバンクの変更プランの発表を待つしかない。Appleとしては、とりあえずまずは年末商戦に向けて「iPhone OS 3.0」の普及を軌道に乗せたいといったところなのだろうか? 事前にさんざん騒がれた割には、発表が終わってみれば何のことはない非常に手堅い印象を受ける内容だったという気がする。
ともあれこれでとりあえずこれから増えて来るであろうGoogleのアンドロイド携帯とか、「Parm Pre」などの対抗機種を迎え撃つ手はずは整ったわけで、しばらくスマートフォン市場も目が離せない感じでもする、梅雨の日の今日この頃。、などとめずらしく情緒的に迫ったところで今回はおしまいm(_ _)m
……そういえばサンフランシスコには梅雨は無いんだよな(爆)